みなさんは「宇野らんちゅう」という金魚の名前を聞かれたことがありますか?
「宇野系」らんちゅうという固有名詞は聞いたことがなくても「らんちゅう」なら、誰しも一度は聞かれたことがあるのではないでしょうか。
そもそも、「らんちゅう」とは、蘭鋳、蘭虫、卵虫と書き、日本古来から広く愛されてきた金魚の品種のひとつです。
形態的な特徴としては、背びれがなく、他のひれ自体も他の種と比べても大きく広がらないもので、体型は寸胴で厚みを持ち、特にその頭部には、らんちゅうの代表的な特徴である"肉瘤"を発達させたものをそう呼びます。生まれたときは黒であるにも関わらず、成長・発達の途中段階より赤くなり、それぞれの個性的な色合いの成体へと成長していく点もユニークです。
その形や生態が原種から離れた点が多く、他の金魚の品種よりもデリケートとされているので、一般的にも飼育には特別な注意がはらわれています。前述の通り、ひれが小さく、寸胴で遊泳力が弱いことなども相まって、形のよい個体に生育させるために、繁殖から餌付けまで細かい管理の元において、洗練された究極が目指されます。
また一般的に、らんちゅうは横から観賞される(=横見)ものではなく、上からの俯瞰で観賞される(=上見)魚であるとされています。その気品あふれる姿から、他の金魚とは一線を画す存在となり、それゆえに観賞価値が高いものともされ、現在も世界中でその愛好家によって品評会や競技会が開催されています。
そんならんちゅうの中にも、さまざまな流派が存在し、そのうちの一つが私たちの扱う夢らんちゅうが属する"「宇野系」らんちゅう"となります。らんちゅうの流派を細かく分けると、その分別方法から多種多様な流派になってしまいますが、大きく分けても現在は関東筋・大阪筋・京都筋(宇野系)の3系統を有名どころとして、それに派生している流派が存在しているといわれています。
私たちの「宇野系」らんちゅうは、京都清水寺の麓で活動されていた、陶芸家でもあった故・宇野仁松翁と呼ばれる名声高いお方がオリジナルを始められました。宇野仁松翁は 寒さきびしい冬場は本職の陶芸に力を注ぎ、春の彼岸を過ぎた頃から、らんちゅう一筋に情熱を燃やされ『らんちゅうらしさ』の追求、らんちゅうも鑑賞魚としての位置づけを重きにお考えになり『美しい華麗ならんちゅう』を創り出されていました。
宇野らんちゅうの歴史を後世に語り継ぐには、徹底した美しさ、可愛らしさの表現を、水の中で泳ぐ小さな金魚に求めてこられた宇野先生、宇野先生から魚を授かり、より以上に美しい魚にと開発を推し進められた素晴しい方々の、血の滲むようなご努力を忘れることは出来ません。今なお美しい魚を夢みてご努力されている素晴しい方々がおられる事を…願ってやみません。
後世に引き継がれ歴史を刻んでいくのが、"宇野らんちゅう"です。
















